【初等部卒業生代表 答辞1】
今日、私達六年生は、WT校初等部を卒業します。一年生の時からずっと通って来た人もいれば、六年生になってから入って来た人など、みなそれぞれです。でも、共通して言えることは、皆、現地校に通いながら日本の勉強をがん張って来たということです。
私達は、補習校でたくさんのことを学びました。そして、いろいろな楽しい行事がありました。その中でも、去年の運動会は忘れられない思い出です。私は赤組で、最後に大逆転をして優勝することが出来ました。それは、クラス一ち団結してがん張った、とても良い思い出です。赤組は最後に勝ったけれど、白組だって赤組と同じぐらいみんなで団結してがん張っていたと思います。だから、運動会は、一年間の行事の中でも、最もみんな協力し合った心に残ることだったと思います。
また、私は本を読むのが好きなのですが、補習校の図書館で、たくさんの日本の本を毎週借りて来て読んだことは、日本の言葉や文化にもふれることができる、大きな楽しみでした。
でも、みなさんも時には、補習校に行きたくないと思ったこともあったでしょう。補習校に行くと、私達の大事な土曜日がつぶれてしまいます。宿題も出されます。私は、夜おそくまで追いつめられるような思いで、現地校の宿題と補習校の宿題をしていたことが何度もありました。でもそうやってがん張れたのは、補習校に通っている友達はみんな自分と同じ立場の人だと気付いたからです。そう思うと、補習校に対する気持ちが変わり、勇気づけられました。
気の合う友達とお互いの現地校のことについて話したことがあります。その時、私は、現地校で楽しいこともあるけど友達も私と同じなやみや苦労を持っていたのだということを知り、本当にはげまされたことがあります。同じ日本人として同じ経験をしているみんながそこにいるんだなと思うと、現地校でがん張るファイトもわいて来ました。このように、補習校は、私にとって、日本の勉強をする所であるだけでなく、私の心の支えであったように思います。そのことが、私が百六十マイルもはなれたアルバニーの家から最後まで補習校に通い続けた大きな理由だと思います。
努力して達成したことは、自信につながります。そして、それはさらに将来に向けての力になると信じています。私達には、まだまだいろいろな可能性があります。私達は、このWT校で学んだこと、経験した事を大切にして、これからもいろいろなことを経験し、新しいことにも挑戦し、目標を持ってがん張りたいと思います。
最後になりましたが、今までたくさんのことを教えて下さった先生、それから補習校の行事など、いろいろ支えて下さった父母会のお父さんお母さん、一緒に毎週がん張って来た友達、本当にありがとうございました。そして、雨の日も雪の日も、毎週私を送り届けてくれたお父さんお母さん、ありがとうございました。